売上高予測の方法
売上高予測の方法には、主に以下のような4つの考え方があります。
業種の特性を考え最も適した方法を選び、検討してみましょう。
また販売価格(単価)、販売数量についても、具体的な根拠づけをすることが望ましいと考えます。
従業者1人当たり売上高などの業界平均値について、「中小企業の財務指標」(中小企業庁編)「小企業の経営指標」(国民生活金融公庫総合研究所編)など、公表されている統計データを用いると、説得力が増すでしょう。
1.販売業で店舗販売のウェイトが大きい業種(コンビニエンスストアなど)
<算式> 1㎡(または1坪)当たりの売上高 × 売場面積
[設例] 業種:コンビニエンスストア
売場面積 90㎡
1㎡当たりの売上高(月間) 14万円
(「小企業の経営指標」による業界平均から算出)
売上高予測(1ヵ月)=14万円×90㎡=1,260万円
2.サービス業関係業種(飲食店営業、理・美容業など)
<算式> 客単価 × 設備単位数(席数) × 回転数
[設例] 業種:理髪店
理髪椅子 2台
1日1台当りの回転数 4.5回転
客単価 4,000円
稼働日数 月25日稼働
売上高予測(1ヵ月)=4,000円×2台×4.5回転×25日=90万円
3.労働集約的な業種(自動車販売業、化粧品販売業、ビル清掃業など)
<算式> 従業者1人当たりの売上高 × 従業者数
[設例] 業種:自動車小売業
従業者 6人
従業者1人当りの売上高(月間) 274万円
(「小企業の経営指標」による業界平均から算出)
売上高予測(1ヵ月)=274万円×6人=1,644万円
4.設備能力がそのまま売上高に結びつき、設備単位当りの生産能力がとらえやすい業種(部品製造業、印刷業、運送業など)
<算式> 設備の生産能力 × 設備数
[設例] 業種:部品(ボルト)加工業
施盤 4台
1台当りの生産能力 1日(8時間稼働)当り500個
加工賃 @50円
稼働日数 月25日稼働
売上高予測(1ヵ月)=50円×500個×4台×25日=250万円