事業承継・集約・活性化支援資金とは?
代表者の変更や死亡などによって事業を他の人が継承する際に、資金が必要となることが多いものです。
事業を継承するのを契機に、企業内の事業を集約したり、経営プランの変更や事業発展などを行うことが多いからです。
そのために必要な資金を調達する手段として利用できるのが、この事業承継・集約・活性化支援資金です。
日本政策公庫が実施している融資制度の一つで、比較的小さめの規模の融資と言えます。
主に安定した経営権の継承ができる人に融資がなされますが、その他にも経営の継承に伴って必要な資金を従来の取引銀行から受けられない場合も、条件を満たせば、事業承継・集約・活性化支援資金から融資が受けられます。
また、事業を継承するにあたって、経営を多角化したいと考えている人や、事業を転換したいと考えているケースにも適用されます。
ある程度広い範囲に適用される融資制度で、事業に変化をもたらしたい時には特に使いやすい制度だと言えるでしょう。
この事業承継・集約・活性化支援資金は、運転資金として使えるのはもちろんのこと、設備投資のためにも用いることができます。
それぞれの目的によって融資限度額が変わってきますので、目的に応じた申請を行うことが必要です。
運転資金の調達を目的としているのであれば最大で4,800万円を調達することができ、設備投資であれば7,200万円となっています。
それぞれの目的によって貸付期間も変わってきます。設備投資であれば最長で20年の借り受けが可能です。一方で運転資金のための融資を受けるのであれば、最大7年となっています。
利率については、対象のカテゴリーによって変わってきます。
日本政策公庫が定める基準金利が適用される場合もあれば、特別利率が利用できることもあります。
対象カテゴリーによって利率が大きく変わることがありますので、事前にどのカテゴリーで申請するかを考えるようにすることが重要です。
また、同じカテゴリー内でも基準金利しか適用されない場合もあれば、特利が活用できることもありますので、条件の詳細をチェックして少しでも条件の良い金利を適用できるようにしましょう。
保証人や担保については、はっきりと決まった基準が公表されているわけではなく、それぞれのケースに応じて相談のうえで決まるということになっています。
担保や保証人があった方が金利の面で優遇されることになりますので、融資の申し込みをする際にはできるだけ準備をしていった方が良いでしょう。