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無担保・無保証の「新創業融資制度」

「新創業融資制度」とは?

普通貸付、新規開業資金などの融資について、担保と保証人を不要とする制度です。
自己資金の2倍、最高1,000万円まで無担保・無保証で融資を受けることができます。

平成19年4月より、
融資限度額が従来の750万円から1,000万円へ引き上げられました。
また同時に自己資金の要件が緩和されました。
従来、事業に必要な資金の「2分の1以上の自己資金があること」という条件が、「3分の1以上の自己資金があること」へ緩和されました。
これにより、自己資金が500万円あれば、無担保・無保証で1,000万円の融資を受けることが、制度上は可能ということになります。

「新創業融資制度」の特徴

この制度の特徴は、

  • 生計を別にする第三者の保証や、不動産担保などを不要としていること 

はもちろんですが、

  • 会社で借入する場合に必要とされる、会社代表者個人の保証をも不要としていること

が最大の特徴です。

融資を受けやすい、というメリットがある一方で
デメリットもあります。

「新規開業資金」融資制度に比較して

  • 融資限度額が相当低い(「新規開業資金」なら運転資金でも4,800万円まで融資可能)
  • 借入金利が新規開業資金の融資金利より1.2%高い
  • 設備資金の返済期間が短い(最長7年まで)

お金を貸す側の立場で考えれば、ある意味当然ではあります。
お金を借りやすいということは、
お金を貸す側からみれば、お金を返してもらえない可能性が高くなる、
ということですからね。

万一の場合を考えて、融資できる金額は少なめに。
また「基準金利+1.2%」の借入金利は、無担保・無保証による焦げ付きのリスクに見合った高めの借入金利の設定になっているものといえます。
また短めの返済期間設定は、できるだけ早めにお金を返してほしい、という気持ちの
あらわれと考えることができますね。

おすすめできるケース

  • 必要となる新規開業資金が多額でなく、
  • ある程度の自己資金も用意できているが、
  • 保証人をお願いするあてがない、
  • あるいはお願いするのはちょっと気が引ける

…という場合には「新創業融資制度」を検討することをおすすめします。

なお、

  • 新規開業資金を少しでも多く融資で調達したい、あるいは
  • 低金利・より長い返済期間で融資を受けたい

とお考えでしたら、保証人を立てる、あるいは担保を差入れて「新規開業資金」融資を検討されるのがベターですよ。

新創業融資制度は簡単ではないので注意

多くの方が誤解をしているのですが、創業融資を受けることが簡単なのではありません。

「新規開業者にも、一応、融資の可能性が開かれている」というだけの話です。

確かに、「新規開業者にも、一応、融資の可能性が開かれている」というだけでも、随分ありがたい制度なのは間違いありません。

しかし、あなたがお金を貸す立場になって考えればすぐに分かることですが、実績が全く無いのに、計画や予測だけで「お金を貸して欲しい!」と言ってくる新規開業者を簡単に信用できますか?

実績が全く無いのに、計画や予測だけで「お金を貸して欲しい!」と言ってくる新規開業者の、資金の返済可能性を簡単に信用できますか?

まず、信用できませんよね。

他方、既に事業を開始していて数年経過して実績が示せれば、実績を基に資金の返済可能性について説得力のある説明ができます。論より証拠です。既に実績があるわけですから、資金の返済可能性や事業計画の実現可能性の説明は比較的簡単です。

資金返済の可能性を説明する難易度は、開業して実績を積んでからお金を借りる場合より、開業前の実績の無い状態でお金を借りる場合の方が遥かに高いのです。

そして、資金の返済可能性・事業計画の実現可能性を説得力のある数値で十分説明することは、同種の事業を豊富に支援している専門家でなければ、なかなか難しいのが現実です。

これが融資申請に際して専門家のサポートが必要とされる理由です。

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反面、資金の返済可能性・事業計画の実現可能性を説得力のある数値で、第三者の視点から冷静に説明するとこが苦手な場合が多いようです。

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