経営者保証免除特例制度とは?
中小企業などが事業性の資金を調達する時にネックとなるのが、経営者保証が必要となるということです。
もちろん、経営が非常に安定していて保証を付けることに何の問題がないというケースであれば、大きなトラブルとなることがありませんが、資金調達を必要とするケースでは、多少なりとも経営にリスクがあることがほとんどですので、経営者保証がないに越したことはないと考える人は多いものです。
そこで、日本政策公庫では、経営者保証免除特例制度を設けていて、大きなリスクを抱えることなく融資を受けられるようにしています。
この経営者保証免除特例制度を受けるにあたっては、いくらかの条件がありますので、それらをクリアしているかを調べてから申し込むことが大事です。
その条件の一つとは、税務申告をすでに2期以上行っていることに加えて、金融機関から融資を受けていて、一年以上返済を遅れずに行っていることというものがあります。
また、企業の代表者に貸し付けなどがない状態であるという条件もあります。要は、ある程度経営が安定していて、財務状況に大きなリスクがなく、しっかりとした返済能力が確認できるということが条件となります。
こうした条件を満たすことができれば、経営保証が免除されますので、安心して資金を活用できるようになります。
日本政策公庫が実施している融資プランにこの免除特例を適用できますが、融資限度額や貸付期間などは、それぞれの融資プランの条件がそのまま当てはまりますので、大きな変化を経ずに融資が利用できます。
一方で利率には変動が加わりますので注意が必要です。それぞれの融資プランで設定されている利率よりも、一律0.2パーセントが加算されることになります。
保証が免除される分、利息が大きくなりますので、そのバランスを見ることが重要です。
担保についてはそれぞれの融資の申し込みをする際に、担保を付けるかどうかを決めることができます。
もちろん、担保があった方が利率は下がりますので、少しでも利率を下げたいと思うのであれば不動産や株券などの担保を用意すると良いでしょう。
経営者保証がない分、ある程度担保となるものを用意した方が効率的だと考えられるケースもありますし、担保を入れて負担を増すのはふさわしくないと考えることもできます。
どちらが長期的な経営にとって優れた決定かを考えて決めると良いでしょう。
この制度は、条件を満たしていれば必ず適用されるというわけではなく、審査によって通らないこともありますので注意が必要です。