観光産業等生産性向上資金とは?
観光立国を一つの課題として掲げている日本では、観光業やそれに付随する産業の推進がとても重要なプロセスとなっています。
そのため、日本政策公庫でも、観光業を促進するための融資制度を設けています。それが、観光産業等生産性向上資金です。
この融資は、訪日する外国人観光客をターゲットとした事業を行っている人をメインとするもので、いくつかの対象先が挙げられています。
たとえば、飲食業やサービス業、小売業において「おもてなし規格認証」を受けている企業です。
単に訪日観光客を相手とした事業を行っているだけでなく、一定の基準を満たした人だけが融資を受けられます。
もしこの「おもてなし規格認証」を受けているのであれば、優遇された利率で融資を受けることができますので、認証保有者は積極的にこの観光産業等生産性向上資金の利用を検討してみると良いでしょう。
「おもてなし規格認証」にはいくつかの基準がありますが、認証を受けているとさらに条件の良い融資を受けられることになりますので、事業を拡大するのにもってこいです。
こうした対象者の他には、訪日外国人観光客を対象とした事業を行っていて、輸出物品を扱っている事業者や、免税カウンターを持つ大型商業施設などの中で事業を行っている人も含まれます。
また、一定の補助金を受けている商店街振興組合や、その中で事業を営んでいる人も融資がなされることがあります。
この補助金の基準については細かい条件が定められていますので、日本政策公庫に詳細を確認してみることができます。
この観光産業等生産性向上資金では、運転資金、設備投資用資金の両方に用いることができて、融資限度額は7,200万円となっています。運転資金の場合は、4,800万円に制限されますので注意が必要です。
貸付期間として定められているのは、設備投資資金の場合が20年以内で2年間の据え置き期間があります。
また、運転資金の貸付期間は7年以内となっていて、やはり2年の据え置き期間が設けられています。
金利は「おもてなし規格認証」の認証レベルなどによって、基準金利が適用されることもあれば、特別金利が適用されることもあります。
より条件の良い金利で融資を受けたいと願っているのであれば、まずこの規格認証の取得を検討してみるのも良いでしょう。
この観光産業等生産性向上資金という一つの融資制度だけでなく、様々なメリットがありますので取得する価値が十分にあります。