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長期借入金と短期借入金とは?

長期借入金とは?

長期借入金は1年を超える期間で返済する借入金のことです。

返済期間が長いので、毎月の返済額が少なくてすみ、返済負担を抑えることができるというメリットがあります。

長期借入金は、多くの場合、工場を新設したり、土地を購入したりする際に利用されます。

返済期間は年収から毎月返済が可能な額を算出して決めることができます。

もちろん最長返済期間の年数や、完済時年齢は商品ごとに決められているので、その範囲内で設定します。

設定された毎月の返済額の返済が可能であると判断された場合に、融資を受けられます。

長期借入金は返済期間が長いので無理なく返済できるというメリットはありますが、利息負担はそれだけ増えるのがデメリットです。

金利も短期借入金よりも高めに設定されています。また、毎月の支払いを気にすることがなく、余裕資金がいつもあるので、実際の資金繰りの状態がつかみにくくなるというデメリットがあります。

返済が進んでから、新たに借り入れを行うといっそう把握しにくくなります。

また、現状では返済可能であっても、完済するまでに業況がどうなるかわからないという不確実さがあります。

それで、運転資金は長期借入はしないほうが無難です。

状況によっては運転資金を長期で借りたほうがいいと判断するケースもありますが、長期で借り入れができるのは一定の財務状況以上の企業です。

また、長期借入金では担保の設定も求められます。

また、証書貸し付けという形で行われるため手続きにも手間がかかります。連帯保証人も必要になります。

銀行にとっては、長期で貸し付ければそれだけメリットがあるので、業績の良い企業に対しては、長期での融資を行ってくれます。

一方、業績があまりよくない会社が長期での融資を受けるのは難しくなります。審査は短期借り入れよりも厳しくなります。

審査に通って長期借入をするためには決算書が非常に重要になります。

ポイントの一つは自己資産比率を高めることです。自己資産比率は自己資本を総資産で割って100をかけた数字です。

自己資産比率の平均は30%なのでそれ以下になっている場合には、売掛金を回収したり、在庫を減らして総資産を減らすことができます。

また、経営者が出資するなどして自己資本を増やすこともできます。

その他には、備品が破損した場合には特別損失として計上したり、圧縮記帳と特別償却を活用することによっても審査に通りやすい決算書を作成することができます。

短期借入金とは?

短期借入金は返済期間が1年以下の借入金です。返済原資は売掛債権の回収金です。短期借入金は運転資金に用いられます。運転資金の中には決算資金や賞与資金などが含まれます。短期借入金はつなぎ融資としても活用されます。

たとえば、仕入れの代金を1ヵ月後に支払う必要があるのに、売り上げの代金は2ヵ月後に支払われるということがあります。余裕資金があれば問題ありませんが、場合によっては資金がショートしてしまうことがあります。

そのような時に、短期借り入れをして運転資金を確保します。短期借り入れは一般的に手型貸付の形で行われます。これは約束手形を発行してそれを担保に融資を受ける方法です。

短期借入金のメリットは長期借入金の場合に比べると金利が低いという点です。ですから利息負担が少なくてすみます。

また、期日一括返済なので、一括返済した後に新たに短期借り入れをするという形で借り換えができます。さらに、返済原資が売掛金回収金であるために、赤字であっても融資を受けられる場合があり、長期借入よりも審査は通りやすくなっています。

また、不足分だけを借りるので、返済の見通しもつきやすいですし、借り過ぎを防ぐこともできます。

短期借入金のデメリットは、銀行が借り換えに応じてくれない場合、一括返済した後に資金繰りが悪化するという点です。

また、1回に多額のお金を返済しなければならないというデメリットもあります。さらに短期間に借りては返すを繰り返すという煩わしさがあることも否めません。

短期借り入れ金は銀行側にとっても手続きが簡単で、勧めやすい商品です。

また、上手に活用すれば、資金繰りに非常に役立ちます。

ただ、長期借入よりも短期借り入れが多くなるのは、あまり望ましくありません。

増えてしまった短期借入金を少なくするためには、長期借入をして短期借り入れを終わらせる、キャッシュアウトを減らす、少人数私募債を活用するなどの方法で対応します。

キャッシュアウトを減らすには、家賃や通品費、光熱費、などの固定費を減らし、在庫などの変動費も見直します。在庫管理をきちんとして過剰な在庫を抱えないようにしましょう。

人件費を削減したり、流通経路の無駄をなくすこともできます。

少人数私募債は取引先や親族などを対象に50人未満範囲で発行するもので、公募債に比べて手続きが簡単で、金融商取引法や会社法の制限も受けないので、活用しやすい資金調達の方法です。



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