流動資産担保融資とは?
流動資産担保融資とは、企業の事業価値である機械設備、商品や原材料、売掛金などの資産を担保として行う融資のことを言います。英語の「Asset Based Lending」の頭文字を取ってABLとも呼ばれます。
一般に、企業の持つ原材料や商品在庫、生産に必要な機械設備、売掛金などの債権は、その企業にとって収益を生むための大切な資産と考えられます。
こうした資産を担保に提供することで、金融機関が企業の信用力と事業価値を見極めて融資を行うのです。
なお、担保として提供されるものの、企業の活動に必要な範囲で、機械設備や原材料は生産活動に使用できます。商品在庫も取引先に販売可能です。
従来の資金調達では、借り手の事業価値だけでなく担保としての不動産資産や個人保証が重視されてきました。
これでは不動産資産を持たない企業は融資が受けられません。ところが、機械設備、在庫、売掛金などを担保にできるABLでは、そんな企業も融資が受けられる可能性が高くなります。
また、貸し手である金融機関に事業そのものについて深く理解してもらえるため、企業と金融機関との間のコミュニケーションが活発になり、信頼関係が強まるというメリットもあります。