企業再建資金とは?
企業再建資金は、日本政策公庫が実施している融資制度で、経営が難しくなった企業の再建を図るために必要な運転資金や設備投資のための資金を調達するというものです。
この企業再建資金の融資が受けられる企業のカテゴリーはいくつもあります。基本的には、企業再建を一定の機関の下で行うことが決まっている企業が受けられることになっています。
その機関には、整理回収機構や地域経済活性化支援機構などがあります。
さらには、民間の銀行の資金を注入してもらって再建を図ろうとしているケースも、この企業再建資金の対象となりますので、新たな再建のための資金が必要な時には大きな助けとなるでしょう。
もう一つの対象として挙げられているのは、銀行などから借りている事業用の融資の返済が難しくなっていて、その弁済を行うために条件を変更するための手続きを行っているケースというものもあります。
もちろん、あくまで再建をするという意思があり、そのための具体的なプランと可能性がある場合ということになりますが、企業再生の道のりを歩むためにこの企業再建資金を利用することができれば、倒産などの危機を免れて再生を果たすことができるチャンスが高まりますので、検討をする価値があります。
この企業再建資金の大きな特徴の一つは貸付期間が、他の日本政策公庫が設けている融資プランよりも長いということです。
企業再建に必要な設備の投資用は20年以内と、通常のものと変わりませんが、運転資金のための融資である場合は、最大15年となっていて、一定の条件をクリアすることができれば20年以内に延長されます。
たいていの融資プランの貸付期間が7年以内であるということを考えると、とても長期にわたる貸付期間となっていて、落ち着いて企業再建を図るための力となることが理解できるでしょう。
融資限度額は7,200万円と設定されていて、利率はそれぞれのケースで異なります。担保や保証人の状況や融資金額の多少によって変化します。
融資の可否も含めて、この企業再建資金を利用したいと思っているのであれば、日本政策公庫の支店に赴いてじっくりと相談することが欠かせません。
事業再建のためのプランをきちんと文書にして示し、納得のできる説明ができるようにしておきましょう。
融資の実行には、しっかりとした再建計画があり、それが実行可能であるということが前提条件となりますので、こうした話し合いはとても重要なものとなります。