新規開業融資とは?
「新規開業融資」制度をまず検討しよう!
国民生活金融公庫(国金)の数ある融資制度のなかから、どの融資を選ぶか。
新規開業段階では、まず「新規開業融資」制度で融資を受けられるかどうかを検討しましょう。
たくさんの種類の融資制度のなかでも、基本的なものとして位置づけられているものです。
この「新規開業融資」が利用できるかどうかを検討し、その他に利用可能な融資制度がないかどうかを検討していきます。
「新規開業ローン」のご案内というタイトルで、融資制度の説明がなされています。
ご利用いただける方は、新規開業資金の借入(新たに事業を始める方または事業開始後おおむね5年以内の方)で、次のいずれかに該当する方です。
- 現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する方
- 現在お勤めの企業に継続して6年以上お勤めの方
- 現在お勤めしている企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方
- 大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める方
- 技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める方
- 雇用の創出を伴う事業を始める方
- 1~4のいずれかを満たして事業を始めた方で、事業開始後おおむね5年以内の方
一般的には新規開業にあたって、過去の経験や技術・ノウハウをもとに起業されるケースが多いと思いますが、この場合は上記1~3のいずれかに該当する可能性が高いものと考えられます。
また過去に経験していない業種への新規開業についても、新たに雇用を創出する、つまり従業員を雇い入れる場合には、上記4に該当します。
また既に開業しているケースであっても、開業後5年以内でかつ上記1~4のいずれかに該当していれば、新規開業融資制度の利用対象となるわけですね。
運転資金として4,800万円以内(返済期間は原則5年以内)、設備資金として7,200万円以内(同15年以内)、借入利率は「基準利率」とされ、国金の融資制度のなかでも有利な借入条件となっています。
なお、誰でも借入限度額いっぱいまで借りられるわけではありません(当然ですが…)。
資金使途、事業計画の内容、返済の確実性、担保差入や保証人等、諸々の条件を勘案して個別に融資可能額が判断されます。
「保証人、担保(不動産、有価証券等)などにつきましては、お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます。」
「新規開業融資」では、保証人、担保のいずれかを差し入れていただくことが前提とされています。
借入希望額にもよりますが、例えば数百万円程度の借入であれば「担保なし、だけどあなたとは生計を別にする連帯保証人が少なくとも1名」要請されることが多いですし、1000万円を超える借入であれば不動産などの担保差入を要請されるケースが多いと考えられます。
なお飲食業、理容・美容業などは「生活衛生関係業種」として、また食料品小売業・花き小売業などの方は「食品貸付」など「新規開業融資」制度とは別の融資制度が用意されています。
また国金で融資することが中小企業振興・新規開業促進という政策目的達成の観点からなじまない業種(金融業、投機的事業、遊興娯楽業など)は、融資対象から除外されています。